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経済産業委員会−
−官製談合防止法改正案について−
平成18年12月7日(木)
■松下新平■
私は民主党・新緑風会の松下新平です。早速ですけれども、質問に移らせていただきます。
私は九州の宮崎の選出でありまして、今地元は揺れに揺れております。概要を申し上げますと、二つの官製談合、測量、設計の方ですけれども、それで、競売入札妨害の疑いで県の幹部職員が五名、合計で十四名の逮捕者が出ております。今週末にも、知事は辞職しておりますけれども捜査がトップにまで及ぶという状況が報道をされているところであります。私は宮崎に携わる政治家として、大変申し訳なく思っております。
国会におきましては、地方分権改革推進法案の審議。こういった地方での事件が起きますと、地方は何やっているんだと、地方には任せられないと、そういった声が出てくるわけであります。それぞれ皆さん、地方選出の議員の方もいらっしゃいますけれども、私はこの官製談合、この根絶をしっかり私の政治の責任においても取り組んでまいりたいと思いますが、この地方分権の流れは逆戻りはさせていけないと、そんな思いでおるところであります。
今地方はまだまだ厳しい経済状況であります。地方行政においてはこの財政改革、それも県民の皆様の理解をいただきながら進めておったところにこういった事件が起きまして、本当に地元の皆さんは落ち込んでおります。行政の皆さんも一緒であります。私は様々な意見をいただいておりますが、今この参議院におきまして審議いただいている議員立法の官製談合防止法案に是非この地元の声を反映していただきたい、そんな思いで今回質問に立たせていただきましたので、どうぞよろしくお願いいたします。
議員立法でありますので、是非提出者の皆さんからその趣旨なりその思いなりを発言していただきたいと思っております。申し上げましたとおり、地方の観点からという分野になりますけれども、質問をさせていただきたいと思っております。
衆議院での議論、そして今までの議論、与党案、そして民主党案いただきました。大きな思い、現状の認識は共有していると思いますけれども、まず民主党案の提案された藤末先生に、この与党案と民主党案の違い、そして特に民主党案が強調されたかったこと、そのことを答弁していただきたいと思います。
■藤末健三<法案発議者>■
御答弁申し上げます。
まずその前に、始めに松下新平先生におかれましては、地方行政の経験があられ、また地方議会時代からもこのような官製談合の防止に非常に関与されたという御経験がありまして、この民主党法案の企画そして作成においては本当にもう多大な貢献をしていただきました。本来でしたら松下先生がこの席に座って発議者として話をしていただくところではございますが、今回はあえてこの質疑者ということで御意見をおっしゃりたいということでございましたので、その点につきましては本当に敬意を表させていただきたいと思います。
与党案と民主党案の相違点ということでございますが、この与党案、民主党案、基本的に考えは一緒でございます。昨今起きますこの地方自治体における官製談合事件、これを何とか止めていきたい、そしてやはりきちんと納税者の方々が納められる税金を適正に使うということを図るという目的はもう全く同じだと思います。ただ、大きい点でいきますと、我々民主党案は与党案よりも対象とする範囲を広くしています。
具体的に言いますと、大きな点は三つございます。
一つは、刑法等を改正することによりまして公務員の談合関与に対する罰則を強化する内容となっておりますし、また現行の談合罪の規定から、公正な価格を害し不正な利益を得る目的という構成要件を外しております。したがいまして、この構成要件、立証するのは非常に難しゅうございますが、これを広くできるということ。そしてまた、新たに公務員談合関与罪ということでございまして、談合に関与した公務員を処罰の対象にするというのがございます。これが一つ目です。
そして、二つ目にございますのが不作為行為。すなわち、入札談合等が行われる明白なおそれがあることを知りながら当該入札談合等を防止する措置を講じないこと、これについても罪の対象としていると。
そして、三つ目にございますのが、職員の賠償責任等を厳格化するために、責任追及の要件を重過失から過失に変えております。
そのほか、裁判所、実際に裁判を行う裁判所、そしてこの法律を所管する公正取引委員会、そしてまた政府のお金の使い方をチェックします会計検査院の連携の強化というのを盛り込んでおります。ほかには、職員の損害賠償責任の厳格化という規定がございますが、基本的な姿勢は同じでございますので、この委員会で皆様議論いただき、より良い法案を作っていきたいと思っております。
よろしくお願いします。
■松下新平■
ありがとうございました。
度重なるこの談合を根絶したいと国民の期待が寄せられているわけであります。与党案、そして民主党案、それぞれ精査させていただきましたけれども、私はより厳しい民主党案の方を是非この法案として国会の方で成立していただきたいという強い思いを持っております。
次に、この事件における背景の話をさせていただきたいわけですけれども、いわゆる地方の首長におきましては多選の弊害とかあるいはいろいろ政官業癒着構造ということでその指摘されているわけでありますけれども、この宮崎の場合は多選ではありませんでした。むしろ、今までの体制を変えたいという県民の後押しがあって誕生をした知事であったわけであります。どうしてこういった事件に発展していったか。それは、大きく地元の報道では政治と金の問題、具体的に申し上げますと選挙に金が掛かったと。それを、背いてはいけないけれども、実際、知事の立場からその恩返し的なことで対応してしまったということがあるわけであります。
政治と金、国会議員の方は今、政党助成金制度も充実してまいりましたし、あるいは選挙に対する政党からの支援も行われているわけでありますが、なかなか首長においては、献金という形になるわけですけれども、その透明性について大変疑問があるわけであります。
そういった意味で、この首長の選挙資金制度の見直し、これをしていかない限りこの官製談合の類型の、明示的な指示、受注者に関する意向の表明は構造的になくならないのではないかと懸念しておりますけれども、このことについての御意見をお願いいたします。
■藤末健三<法案発議者>■
御指摘ありましたように、政治資金の透明性というのは非常に重要な問題だと考えております。
一九九四年に公職選挙法そして政治資金規正法の改正が行われ、政党助成法というものができたわけでございますが、これはすべて議員立法でございます。ですから、松下議員が御指摘いただいた点につきましても是非、議員、我々の方で議論をしながら進めていかなきゃいけないと思います。
なお、民主党の官製談合の防止という意味では、これはまさしく松下新平議員がもう中心となって進めていただいたわけでございますが、百六十三回国会において政治資金法等の一部を改正する法律案というのを民主党は提出させていただいております。その一つの項目、柱としまして、地方団体と契約をし利益を得た事業者は、候補者も含み、一年間寄附等の行為、政治活動をやってはいけないという項目の案を作っておりますので、これは残念ながら否決されましたけれど、このような法案を引き続き出していく、そして実現していきたいと思っております。
ありがとうございます。
■松下新平■
ありがとうございました。
次に、私は以前、県職員として勤務した経験があります。地方の行政でしたけれども、やはり上司からの命令というのは絶対であります。もちろん、納税者の皆さんに不利益になることはしてはいけないという規定はありますけれども、実態は、その忠実な公務員の世界において上司の指示は絶対であります。
今回の官製談合におきましても、上層部からの指示を拒否できなかったという実態がございます。報道によりますと、一度は断ったと、いさめたけれども再度指示をされて断れなかったという供述があったという報道もなされております。その点を踏まえて、地元でも本当にいろんな心配の声があるんですけれども、この公務員の罰則の強化、適用の範囲の拡大だけでは談合の廃絶やこの抑止力にならないのではないかという意見もございます。
民主党案では、類型に新しく不作為を入れておりますけれども、それに加えて公益通報者保護制度の更なる運用や内部通報者保護制度の確立などが必要と思われます。これらの点について、どうお考えでしょうか。
■藤末健三<法案発議者>■
民主党といたしましては、公益通報者保護法を改正しまして、公益通報対象事実の拡大や、あと外部要件の緩和を行うということを提案しております。具体的には、百五十九回の国会におきまして国の行政運営の適正化を図るための公益通報に関する法律案という、通称公益開示法案というものを出しておりまして、この中におきまして、実際に談合のことを知り、そしてそれを通報した方の保護をするという法案を提案を申し上げています。
また、大事なことは何かと申しますと、先ほど不作為行為の件が、御質問をいただきましたけれども、やはり不作為行為、漠然と聞いて談合されていることを知って、それを関与しなかった、否定しなかった場合に罰せられるというものではなく、きちんと明白な事実を知った上で、あくまでも黙認に等しい不作為入札、談合等、関与行為を認定するというものでございまして、非常にその意味では、不作為行為を警戒する余り職員の方々が萎縮するということはないように考えております。
以上でございます。
■松下新平■
ありがとうございます。
今回の逮捕になった方の中には、もうすぐで定年という方もいらっしゃいました。長年勤められて、公務員の場合は禁錮刑以上が確定しますと退職金も含めて懲戒免職になるという規定があります。そういったのを思うと、もちろんこの法案が抑止効果を働かせれば一番いいわけですけれども、申し上げましたように、実際の組織の中では、特に上層部から、悪いことをするからやってくれという言い方はしないわけで、その上司のいろんな価値判断の中で、立場で指示があるわけですから、そこら辺を法案の中でもしっかり考えていただきたいと思っております。
次に参ります。
この官製談合の問題で、そもそもこの入札制度についてお伺いしたいと思います。
大きく、一般競争入札制度、そして指名競争入札制度がございます。それぞれのメリット、デメリット、あろうかと思います。長野県では原則一般競争入札制度を導入されています。それに秋田県とか宮城県も、一定の条件はありますけれども、基本的に一般競争入札制度、これを導入する動きがあります。私も、この問題はずっと地方に根差して活動していたときから考えておりましたけれども、この指名競争入札制度には地場産業育成、そして雇用の確保の問題もありますし、地元では昨年、一昨年と台風災害があったんですけれども、そのときに率先してこの業者の方が復旧活動にボランティアで参加していただく、そういったこともあります。
地元では、そういった方にどう報いるかということも大きな課題であるわけであります。もちろんそれが官製談合に結び付いてはいけないわけですけれども、こういった実態があると。それを大局的な見地からどのように入札制度を考えるか、このことについてお伺いいたします。
■藤末健三<法案発議者>■
一般論としまして、競争入札制度は、公共事業や、あと官庁の物品調達において公正で、そして公平な業者を選び、そして適正に契約を結ぶというのが目的でございます。ただ、本当に松下議員の御指摘もありましたように、一律に一般競争入札にするだけでは本来の役所が果たす役割を果たせないと思います。
御指摘の災害などの緊急時の協力、あと地場産業の育成、雇用状況の改善などのいろんな条件を満たしたもの、そのような入札制度も進めるべきだと考えております。特に今、地方におきましてはベンチャートライアル制度といいまして、地場の新しい製品やそしてサービスを優先的に調達しようという制度もございますので、そういう制度も進めるべきだと思います。
なお、我々民主党で考えていますのは、アメリカで採用されています入札ボンド制度、あと入札の資格者について事前にチェックする制度、そして入札後に不服を申し立てる制度、そういう制度も整備するべきではないかと考えております。
■松下新平■
ありがとうございました。
最後の質問になりますけれども、地元では県庁の、行政側のOBを会社が引き受けないと仕事をもらえないということが言われて、現実そういったことも行われていると思います。この官製談合と天下りの問題で、先ほども与野党の先生方からそれぞれお話がありました。もちろん、長い間行政におられてそういったその経験をまた社会に還元していただくということでは、その場がしっかり与えられるべきだと思いますけれども、申し上げましたように、この天下りと官製談合の表裏一体の関係、この問題はずっと議論されている問題であります。この天下りについて民主党案の方はどのように考えていらっしゃるか、お伺いいたします。
■藤末健三<法案発議者>■
御指摘ありますように、恐らく与党案、そして我々の案も、構造的な官製談合を取り締まればいいというだけではなくて、やっぱり構造的な問題があるというところも考えていると思います。民主党案におきましては、今回提出しました官製談合防止法だけではなく、やはり天下りという、御指摘のように天下りという問題が大きいんではないかというふうに考えております。
そのような観点から、松下議員も本当にイニシアチブ取っていただいたんですが、民主党におきましては天下り規制法案を提案しております。その主な内容を申しますと、ポイントは四つございます。一つは、天下り禁止期間。今、離職後二年でございますが、これを五年に延ばすこと。そして二つ目にございますのは、規制の対象とする天下り先に特殊法人、そして今どんどん増えています独立行政法人、公益法人等を追加するということがあります。そして三つ目に、本省の幹部が離職後十年間の再就職状況を報告するということを義務付けようとしております。そして四つ目に、特殊法人の役員が天下ること。これについても国家公務員と同様の規制を新設すると。この四つにつきまして新しい法案を提案しているところでございます。このように、天下りによる官と業の癒着を防止する、それが官製談合防止につながるんではないかと考えております。
以上でございます。
■松下新平■
ありがとうございました。
全国知事会でも作業チームを結成されて、談合決別宣言というのを年明けにも発表されるという報道がなされております。やはり、今議論をさせていただきましたけれども、私は政治と金の問題、これをまず我々政治家が襟を正すこと、それが先決であろうというふうに思っております。
確かに政治には金が掛かる、選挙には金が掛かる、でもそういったもので解決してはなりません。国民の皆さんのこの官製談合防止法案に対する期待は大変大きいものがあるわけであります。根絶を、その願いも込めてしっかりこの委員会で議論をさせていただきますことを発言させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
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