参議院ODA調査派遣団

タイ王国・インドネシア共和国派遣団
〜その2:ODA調査に参加して〜
 8月17日から8月26日までの10日間、「第1回 参議院政府開発援助(ODA)調査派遣団 第2班(タイ王国・インドネシア共和国)」の一員として海外視察に参加してきました。
 このODA調査は、平成15年に出された参議院改革協議会の報告書において提言され、参議院改革の一環として「決算重視の立場から」初めて行われたものです。その意味で非常に意義深いと言える今回調査に参加する機会を得ることができ、私にとっても貴重な体験となりました。

 まず、我が国の政府ベースの経済協力は、戦後復興期の被援助国の経験を経て、1954年の10月に国際機関コロンボ・プランへの加盟により始まり、今年で50年目を迎えました。当初は戦後賠償的な意味と輸出振興として始められたものですが、その後、戦後賠償等が終了したことを踏まえ、ODAを拡充させ真に開発途上国の立場に立った経済協力を推進するとして量的拡大路線を歩んできました。しかし、90年代に入ると財政状況の悪化に伴い、拡大路線は見直されることになり、内容的にも「量」から「質」へと転換されています。
 我が国は現在までに延べ185の国や地域に併せて23兆円の援助を行ってきました。規模としては、97年度の1兆1,687億円をピークに減少に転じ、04年度では8,169億円(97年度と比して30%減)となっています。供与額において米国に抜かれたとはいえ、いまだ世界第2位の援助国であり、国民一人当たり7,500円拠出している計算になります。
 政府はODAの質的転換に伴って、91年に開発途上国の軍事支出など4項目について注意を払うことなどを定めた「ODA4指針」を発表し、さらに92年に開発援助の理念や原則等を明確にしたODA大綱を策定しました。また、99年には各国の実状に合った、人間中心の援助、顔の見える援助などの考え方を打ち出した「中期政策」を決定しました。更に03年には「人間の安全保障」の視点や「平和の構築」といった課題を追加した新ODA大綱が策定され、我が国の援助の質の向上と評価の充実を追求しています。

 日本のODAは、今三つの課題を抱えています。
 第1は、ODAの予算がこの7年間で30%減り各国の期待に添いきれないこと。第2に、不祥事が相次いだことや厳しい経済事情のもとで余裕がない、技術提供が日本への輸出として内需を圧迫するブーメラン効果の問題等国民からODAに対する理解や共感が得られないこと。第3に、ODAの内容が従来のインフラ整備から環境や平和問題等多用になりなかなか対応しきれなくなりつつあることです。 

 実際、現地に出向き感じましたのは、その国々の実情に応じて必要な仕事、教育なり、環境なりに目配りし、量よりも質の向上に力を注ぐべき、又、多用な要望に応えられるよう人材の育成を図ることです。
 今回の貴重な経験を、真の世界から尊敬される日本を目指して取り組んで参ります。 

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