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参議院災害対策特別委員会−
−台風14号災害に関する質問−
平成17年10月28日(金)
■松下新平■
民主党・新緑風会の松下新平です。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
早速ですけれども、このたびの台風十四号に関しまして質問をさせていただきます。
冒頭に、災害で亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、御遺族に対し、深い哀悼の意を表します。そして、被災された方々に対して衷心よりお見舞いを申し上げます。
さて、今回の台風につきましては、九月二十一日に当委員会におきまして村田防災大臣から御報告がありました。今ほども、三浦委員の質問に対して答弁をいただいたところであります。全国で約四十万世帯に避難指示・勧告が出される規模で、御報告のとおり、未曾有の被害をもたらしました。
私は、先ほどお話をしていただきましたけれども、今回の被災で一番多くの被害を受けました宮崎県の選出であります。その後、比較的安定した天気だったこともあり、少しずつではありますが、着実に復興を遂げております。
しかし、一方で、今もなお山々が大きくえぐられ土がむき出しになっている箇所が幾つも残り、手付かずの県道や市町村道、農林道、多くある状態です。そして、最も見通しの立っていないのが家を失った人々の復興であります。
県内各地の現在の悲痛な叫びを交えながら、稚拙な表現も使わせていただくかもしれませんが、質問をさせていただきます。決して地元ということではなくて、このことを是非ほかの地域の皆さんも教訓にしていただきたいと存じます。
台風銀座と言われる宮崎ですけれども、高齢者の方も初めてと、今回の台風被害は正に想定外でありました。お許しをいただきまして配付させていただきました資料をごらんいただきたいと思います。三枚ほどお配りさせていただきましたけれども、これは宮崎県内の被災の状況です。(資料提示)
まず一番目が、ちょうど熊本の境になりますけれども、椎葉村というところの上椎葉地区のがけ崩れです。
ちょうど九月六日の午前七時半ごろ、役場の、中心、もうすぐ近くが役場なんですけれども、土石流が発生しました。この土石流によって三名の方が亡くなっております。ここはもう、ふだんは大丈夫だから避難しなくていいと言われていたところでしたけれども、今回こういう被害に遭いました。写真は自衛隊の方が行方不明者を捜索している状況であります。
めくっていただいて、二枚目です。
これは椎葉村から一つ宮崎の方に参りました諸塚村というところなんですけれども、やはりここでも千ミリ近くの記録的な豪雨が発生しております。この左手の方が河川なんですけれども、ここからはんらんしておりまして、ちょうどこれが中心街なんですが、甚大な浸水被害が発生しております。ちょうど建物がこう建っていたところなんですけれども、もう見るも無残な姿です。
三枚目をごらんください。
これは宮崎市の中心部から西の方にちょっと行ったところなんですが、宮崎は真ん中に大淀川という川が流れているんですが、その流域でやはり記録的な豪雨によってこの地区は約四百戸の床上・床下浸水があったところです。ちょうど三メーター近く浸水しているところもあります。
その写真をごらんになりながらお聞きいただきたいんですけれども、二十五日、閣議決定いただきました。そして、本日公布となります激甚災害指定の指定をいただきました。このことに関しまして、関係各位の御尽力に心から御礼を申し上げます。また、全国からお見舞いのお言葉や義援金、さらには直接宮崎の方にお越しくださってのボランティアのお手伝い、本当にありがとうございます。
まず、最近の台風の傾向とその研究について気象庁長官にお伺いいたします。
記憶に新しいところでも、昨年の過去最大の十個の台風上陸やこのたびの未曾有の被害をもたらした台風は、連続して被災したり、その被災の規模も大きくなる傾向にございます。その理由として海面温度の上昇、地球温暖化などが指摘されておりますが、実際のところ、気象庁はどのように調査、分析されてこの対策を指示されているのでしょうか、お答えください。
■長坂昂一 気象庁長官■
台風の最近の状況でございますが、まず、年々の台風発生数に関しまして申し上げます。
気象庁が統計を開始しました一九五〇年以降の過去五十五年間で見ますと、台風の年間発生個数には長期的なかつ全体的な傾向としまして、一九六〇年代の半ば及び九〇年代の前半に多く、一九九〇年代の後半には少ない状況で推移しておりますが、むしろこういったことよりも年々の発生数の変動が非常にふらつきが大きいというのが一つの特徴でございます。
一方、台風の強度に関しましては、発生した台風全体の個数のうちからいわゆる風速三十三メーターを超えるような、強いと申しておりますが、そういう勢力区分以上を占める台風の割合は、現在までのところは過去五十五年間の資料を通じてみますと必ずしも顕著な傾向は見られておりません。
次に、今後の台風の見通しと関連の研究に関してお答えをいたします。
台風に関する今後の見通しについては、気象庁及び関係の大学、研究機関等が協力して研究を進めておる中でございますが、その中でのスーパーコンピューターを用いました気候のシミュレーション結果によりますれば、地球の温暖化の進行に伴って、西太平洋で発生する台風を含めまして地球全体の熱帯低気圧の発生個数は減少をするものと見られておりますが、一方、個々の台風に伴います最大風速あるいは降水量、こういったものは現在と比べて温暖化が進むにつれて増加するという予測、見通しが得られているところでございます。
この結論は、気象庁あるいは日本の結論ということに加えまして、気象庁を始め世界の広範な気候変動の専門家が参加しています気候変動に関する政府間パネル、IPCCと称しておりますが、二〇〇一年にまとめました同パネルの第三次報告書の中においても、今後地球温暖化が進むにつれて熱帯低気圧の最大風速が強まるとともに、熱帯低気圧に伴う降水量が増加する可能性が高いというふうに見られております。
気象庁では、関係の大学、研究機関と協力いたしまして、今後とも台風についての調査研究を鋭意進めてまいるところでございますが、同時に申し上げなければならないことは、これまでも毎年のように台風災害が発生していることなどからしましても、台風に対して引き続き万全な備えを怠らないことが必要であるというふうに考えております。
以上でございます。
■松下新平■
昨日もいろいろお聞きしたときにそんな答弁だったんですが、認識が非常に甘いと指摘しておきます。
本日の産経新聞の朝刊には「異常気象レポート」というのがありますが、五年に一度出されているみたいですけれども、この中では、世界全体で異常高温だということも出ておりますし、このまま二酸化炭素の排出量が削減できなかったら、百年後には日本の平均気温が二度から三度上がると指摘されております。
認識が少し甘いような気がいたします。素人から見ても、この近年の台風の状況も、地震もですし、アメリカで発生したハリケーンについても、今までの災害とはちょっと違うと思いますので、そこら辺もしっかり研究を進めていただいて、関係機関と連携を密に、予防等の対策をしっかりお願いいたします。
次に、被災地の悲痛な叫びを聞いてまいりましたので、是非皆さんに考えていただきたいと思います。
申し上げてまいりましたように、何といっても被災地、住宅の再建が最大の課題であります。まずは、人間としての最低限の、そして基本である住宅の整備、復興が求められております。元の平和な状態に戻る現実の復興の過程は、まず世帯ごとの住宅が復興し、個々人に活力が芽生え、その町に息を吹き込み、地域が再生するという順序であると、今までの被災地の復興から学びます。
先日も、復興から一年の特集番組で見た新潟県中越地震の様子もそうでした。そこで期待され効果を上げるのが被災者生活再建支援制度であります。この法律は参議院の議員立法であり、先輩議員によって法制化されたものです。住宅などの私有財産に公費を補助して出すことは許されないという考えがある中で、事実上この厚い壁を破って制定された過程には、想像を超える苦労があったものと推察いたします。その後、制定から現在まで、被災地などでの様々な声に配慮し、幾多の改正を重ねてまいりました。今年度からは概算払、先に支払った後で精算する制度もできるようになりました。
先ほどお話をいただきましたけれども、村田防災大臣は、九月九日、選挙真っただ中に宮崎にお入りいただき、御視察、御激励をいただきました。このことについては厚く御礼申し上げます。
自助、公助、共助のバランスの重要性を説かれていらっしゃいますけれども、公助である被災者再建生活支援法の更なる要件の緩和、今までもたくさん議論されておりますけれども、支給額の拡大、適用範囲の拡大や、更にきめ細やかな対応など、制度の更なる見直しについて要望がたくさんございますけれども、村田防災大臣の御見解をお願いいたします。
■村田吉隆 防災担当大臣■
私が昨年九月にこのポストに就いてからたくさんの災害が出まして、もう一年間私はこの問題でずっと責められ続けてまいりまして、今はもう本当に鬼みたいな存在になっているわけでございますが、今委員がおっしゃっておられるように、一つは私有財産制というものとのバランスといいますか、これをどうやって考えていくのかということですね。被災者によっては自分で着々と保険を掛けたりなんかして準備をされておられる方がある。それから今度は、今委員もおっしゃったように、自助、共助、公助のバランスをどう考えていく、全部やるわけにはいかないじゃないかということですね。それは、今の保険制度の自助とも絡み合うわけですね。
それからもう一つ、この制度自体が、国だけのお金が、で出しているわけじゃなくて、県からも一緒にお金を出し合ってできている制度であると。だから、一つの災害だけに物すごく充実した制度にいたしますと、じゃ今度は、例えば東京都でもう甚大な災害が、例えば地震が起こったときに、ほかの県や、宮崎県や何か、ほかの県が同じように支援をしてくれるのかどうか、お金を出してくれるのかどうかというような、全国のバランスもこれありということで、もう本当に私も悩むんです、だれが気の毒なのかと。
住宅再建できる人の、ある程度の自分の自己資金持っている人が気の毒なのか、本当にもう年寄りで、もう自分の自宅がつぶれちゃって、これを、自己資金をある程度使って、一〇〇%支援してくれればそれはもうそんないいことないんだけれども、自己資金を使っちゃったら老後の生活ができないおばあちゃんはどうするんだという、だれが気の毒なんだという議論をしたときに、本当にこれは悩み深い問題なんですね。どうやって公助あるいは共助の手を差し伸べるかという、そこが悩みでございまして、私も答えが出ないんです、なかなか。
そういう意味で、議員立法でこういう制度ができたというその状況も考えつつ、国会にもいろんな御意見をお出しいただいて、我々も不断に改善できるところは改善していかなきゃいけないと。あるいは、この制度だけではなくて、災害に関します災害公営住宅制度とか集団移転の制度とか、いろんな制度を組み合わせながら、被害者が途方に暮れないようなやり方はないかということを不断に研究していかなければいけないんだろうと。
ただ、総理も何回も御指摘をいただきましたように、我々としては使い勝手の悪いところは直さなきゃいけないと。これが被災者本人の制度になっているかどうかということについては、常に我々は研究していかなきゃいけない。
私も、こういう制度があって、これに、はまれって被災者に言うのは大変酷だから、もう一度、被災者の立場になって、どうやってシームレスに、こういうケースはこうだ、こういうケースはこうだといって今既存の制度を当てはめる、被災者に当てはめろというんじゃなくて、被災者本位に立ってうまくその救いの制度が、十分とは言えないでも、まあ助けてくれたなという気持ちになってくれるような制度の在り方というものを研究してくださいよということを事務方には申しておるんでございますが、まあ大変これは悩ましいわけでございますが、水害にも大変我々は柔軟なやり方でもって対応してきたと思いますが、まあひとつ、難しい制度なんで、国会の場をおかりしまして、皆さん方にもお知恵を出していただきまして、なお一層研究をしてまいりたい、改善をしてまいりたいと思っている次第でございます。
■松下新平■
附帯決議が付いておりまして、制定から四年後、今から二年半後ですけれども、見直すこととされております。是非、今大臣から御答弁をいただきましたとおり、実態に即して運用できますように、更に工夫を重ねていただきたいと思います。
確かに、大臣が悩まれているとおり、公助には限界があります。当然、財政上の問題があるからです。
そこで、この問題に独自に解決策を生み出したのが兵庫県。この間発表されたばっかりなんですけれども、是非、責められるばっかりではなくなるかもしれませんので是非聞いていただきたいんですが、本年九月一日に、十年前に阪神・淡路大震災の教訓から、住宅再建共済制度を発足させました。共助に基づくものです。自助、共助、公助とありますけれども、自助は、蓄えとか、個々人が加入する災害保険、地震保険などです。大規模自然災害にそれで備えられるかというのは大変難しいですね。公助、行政の支援ですけれども、申し上げましたように、おのずから限界があります。そこで、両者の不足分を補う制度として共助の仕組み、住宅再建共済基金をつくられました。
簡単に言いますと、住宅所有者が年五千円を積み立てることによって、自然災害で家屋が全壊、半壊した場合、一律六百万円を受け取る仕組みであります。これは、過去百年間に起きた災害を検証して様々なデータを積み上げて、運営できるとの結論に達したそうです。さらに、災害が大規模で万が一支払金が不足する場合は、兵庫県が債務保証することも条例に盛り込まれております。
日本は災害列島です。この兵庫県の共済制度を全国に広げる運動をしてはいかがかと思うんですけれども、村田防災大臣、いかがでしょうか。
■村田吉隆 防災担当大臣■
制度の詳細は私もつまびらかではございませんけれども、自治体も過去の、特に兵庫県の場合には過去の大震災の教訓を基に、自助と共助といいますか、あるいは公助と組み合わせてこういう制度を発足させるという努力をされたということには敬意を表したいというふうに思います。
■松下新平■
是非また研究して、また全国に展開していただきたいと思います。
次に参ります。
被災者のメンタルヘルスケアについて、今度は厚生労働省中谷障害保健福祉部長にお伺いいたします。
私も初めての経験でしたけれども、宮崎の自宅は畳から一メーター五十センチ冠水いたしました。全壊をいたしました。私は東京の宿舎と地元との往復でありますけれども、そんな生活でも夜中に夢にうなされるようなこともあります。ましてや、長い間仮設住宅などで生活を余儀なくされている被災者の皆さんの過労、疲労はピークに達しております。
そこで、過去の様々な事例に学んで現在どのように対処されているのか、お伺いいたします。
■中谷比呂樹 厚生労働省障害保健福祉部長■
御答弁申し上げます。
厚生労働省といたしましては、今回の台風に限らず、自然のあるいは場合によっては人的な災害に被災された方々の心の健康問題、これは非常に大切な問題だと思っております。
しかしながら、今までは余り我が国におきましてこういう分野の研究がなかったということも事実でございまして、平成十三年度でございますけれども、厚生労働科学研究、この研究班が非常に大切な研究レポートを取りまとめました。それをベースにいたしまして、災害時の地域精神保健医療に関するガイドライン、これを作りまして、平成十五年一月に各都道府県、指定都市に対して配付をし、またそれを活用するように御指導申し上げているところでございます。
このガイドラインの中身でございますけれども、災害発生後一か月、これは初期でありまして非常にショックが大きいわけでございますけれども、その後におきましても、心理的負荷の大きい方につきましては、トラウマからの回復、これを促進をするように、自然回復力がございますのでその自然回復を促進するように、住環境を整えるですとか、あるいは必要時の相談先を明示するとか、住民からの要望、質問には迅速にやはりこたえていくとか、このような必要性を具体的に指摘をしておるわけでございます。
そして、この研究と相まって、やはりその成果を実際の現場で生かしていただくのは保健医療従事者でございますので、医師、看護師、保健師、精神保健福祉士、こういう方々を対象といたしまして、平成八年からPTSD対策専門研修会、これを毎年開催をいたして、そして災害時におきます地域精神保健医療活動、 この充実を図っておるところでございます。
それから、今回の台風で大変な被害を受けられました宮崎県に関しましては、発生後、私どもからも確認をさせていただきましたところ、県におかれましては、県の保健所から全戸調査というものを行って、事例に応じて保健師の方を派遣をいたしましたり、心のホットライン、こういうものをつくって相談に応じたり、このような対応をされ、またその後におきましても、引き続き保健所、精神保健福祉センターなどを中心に県内の各地で継続的な支援が行われていると、このような情報を得ております。
そこで私たちといたしましては、やはり災害問題、地方自治体の活動、非常に大切でございますけれども、国といたしましては、研究なりあるいは研修会の開催なり、こういう意味で役割を果たしつつ、また御要望があれば私たちとしても積極的に御支援を申し上げると、こういう意味で継続的な心のケア対策、取り組んでまいりたいと思っております。
■松下新平■
今は気が張っていて平静を装っていても、数か月後に一気に爆発するケースもあると思いますので、引き続きアドバイスをよろしくお願いいたします。
次に参ります。
行政の手続について、村田防災大臣にお伺いいたします。
国は、ワンストップサービス、行政事務の簡素化を目指していらっしゃいますが、このような事態こそ、被災者の側に立った分かりやすい説明を、窓口を一本化にして親切な対応をお願いしたいのです。例えば、生活支援金の支給は福祉保健部門、使用料、手数料などの免税は総務部門、中小企業融資は金融部門と、いわゆる縦割りで業務が行われております。国の事業、県の事業、市町村の事業を一本化するメニューの提示など、是非御指導をお願いしたいと思います。
■江渡聡徳 内閣府大臣政務官■
お答えいたします。
委員のおっしゃるとおり、災害時におきまして被災者に対する様々な支援制度の運用が可能な限り被災者の負担にならないようにするということは大変重要なことだろうと、そのように考えております。国の方の防災基本計画におきましても、被災者の自立に対する援助あるいは助成措置につきましては、広く被災者に広報するとともに、できる限り総合的な相談窓口等を設置することとしております。
実際の大災害の発生時におきましても、被災者からの各種相談、これをワンストップで受けることができる特別総合行政相談所というものを関係省、地元の県、市町村が協力して開設することとしておりまして、実際、昨年の新潟県の中越地震や一連の豪雨や台風の災害、あるいはさきの台風の十四号におきましても実際に開設されているところでございます。
今後とも、被災者に対する支援がスムーズに行われるように、こうした総合的な相談窓口をできるだけ早く設置するべき、そのように関係省庁及び地方公共団体に要請してまいりたいと、そのように考えているところでございます。
■松下新平■
是非よろしくお願いいたします。
次に、今度は消防団のことについて消防庁長官にお伺いいたします。
今、合併も並行して行われているわけですけれども、この災害では、ふだんは余り目立ちませんけれども、今回も不眠不休で活躍する消防団の姿がございました。ある集落では、半数近くの団員の自宅が冠水する中にもかかわらず、救助などに出動しておりました。二次災害も大変心配されたんですけれども、頭が下がります。真っ暗やみのボートに乗って出動したときは正直怖かったと言われていましたけれども、出動したら、その任務を全うするということだけで必死だったと話をしておりました。ただ、万が一のことを考えると、本当に背筋がぞっといたします。
被災した市町村の中には、この先合併を予定しているところもございます。現場の声としては、ただでさえ消防団員の減少が心配されている中で、合併によって地域の意識が薄れてますます衰退していくのではないかとの不安がございます。このことについてどのように対策をなされていらっしゃるか、お伺いいたします。
■板倉敏和 消防庁長官■
消防団と市町村合併の関係についての御質問でございますが、市町村の合併に際しまして消防団組織を統合する必要があるかないか、これにつきましては、基本的にはその市町村でお決めいただくということになるわけでございますけれども、地域に密着した消防団活動というその特性、さらには市町村の区域内でやっぱり一体性を保持すべきじゃないかという、そういう相反した要請がございますので、その辺をよく考えて決めていただきたいということを私どもの方は申し上げております。と同時に、その消防団の統合をしないことが適切な場合もあるということも申し上げているわけでございます。合併のいかんにかかわらず、その規模あるいは体制を引き続き維持し、あるいは増強していただきたい、そういうふうに私どもとしては考えております。一部の市町村で、合併に併せて消防団員の定数を削減をする動きが現にあったのは事実でございますので、合併時の留意事項を取りまとめまして、平成十五年の十月に各地方団体あてに消防団の充実強化という観点からお願いをしております。
十四号台風に際しまして、宮崎県を始め消防団の活躍で被害が大幅に軽減をされたといういろんな報告をいただいているところでございます。消防庁といたしましても、一貫して地域の消防防災力を確保する上で必要な消防団員数を維持又は増加することが必要であるということを認識をしておりまして、合併に関係する各市町村に対しましても適切な助言に努めてまいりたいと考えております。
■松下新平■
地域の実情を分かった消防団だったからこそ、ちょうど冠水した中で救助に向かえたということもございますので、是非このシステム、平時はそんなに注目が本当集まらないんですけれども、いざというときにはやはりこの消防団の組織あるいは地域のきずなが見直されてまいります。合併によって地域防災計画、整備計画も見直されるわけですけれども、合併したら手薄になったと言われることがないように、対応をよろしくお願いいたします。
ちょうど時間も参りまして、最後の質問に参ります。
いろいろ申し上げてまいりましたけれども、地元の要望は、何といってもこの公共事業では復旧事業への迅速な取組であります。宮崎に、この被災があってから二度視察にお越しいただきました国土交通省の河川局長に是非御答弁をお願いしたいと思います。
ちょうど、着工前のいろんな工事も箇所によっては行っていただいておりますし、また査定官も早々に入っていただいて、箇所が多いからすぐすぐというわけにはいきませんけれども、皆さんも休日返上で対応していただけることは大変感謝申し上げます。地元といたしましては、復興のつち音を聞くことが一つのカンフル剤になります。まだ壊れたままの状態というのもたくさんあるんですけれども、そこでもう重機が入って、復興の姿が見えることによって、また自分たちも頑張ろうと思われるんだと思います。ですから、しばらくは職員の皆様にも御負担をお掛けいたしますけれども、スピードを持って、是非初年度に予算を計上して取り組んでいただきたいと強く要望もいたします。
是非、直接現地に入られてごらんになった感想と、今後の対策、取組についてお伺いいたしたいと思います。
■渡辺和足 国土交通省河川局長■
委員のお話がありましたように、私も災害後二度現地に入りまして、椎葉村の土砂災害の状況とか、また大淀川、五ケ瀬川の浸水被害の状況等、つぶさに見てまいりました。被害の大きさ、大変実感したところでございます。特に椎葉村、先ほど委員の御提出のありました役場の近くのこの地区も、私、下で見てまいりましたけれども、大変痛ましい状況でございまして、特に亡くなられた方に対しては心から御冥福をお祈りしたいというふうに思っております。
それから、浸水の方につきましては、水は引いていたんですけれども、ごみがすごい状況でございまして、家電製品でありますとか家具でありますとか、いろんなごみが地域の方から出されておりまして、その処置等が大変な状況であるということを地元の首長さんからもお伺いしまして、災害の後の措置というのも非常に大事だというふうに痛感したところでございます。いずれにいたしましても大変深刻な被害の状況でありまして、一日も早い災害復旧の必要性を痛感したところでございます。
災害復旧事業につきましては、道路とか河川等ございますけれども、事業主体であります自治体が申請いただきまして、それに基づいて実施するものでありますけれども、私ども国土交通省といたしましても、速やかな災害復旧のためには災害査定を早くやることが必要であると。そういうことで、早期復旧が可能となるように積極的に災害査定を早めたいというふうに考えているところでございます。
もう一つは、二次災害ですね、例えば河川ですと、ほっておきますとまた災害が起きるとか、又は道路の場合には早急な交通確保が必要なところもありますので、そういうところにつきましては査定に先立って応急工事に着手することができるような制度になっておりますので、早急に着手するように自治体の方にもお願いしているというところでございます。
今後とも、地方公共団体の復旧の方針を十分にお伺いしまして、災害復旧事業の早期実施が図られるように最大限努力していきたいと思っております。
また、もう一点でございますけれども、抜本的な対策の部分がございまして、これにつきましても、国の直轄事業又は県の補助事業等々ございますけれども、地域、また県、市町村ともよく相談をしながら地域の安全を確保するように努力してまいりたいと、こう思いますので、よろしくお願いいたします。
■松下新平■
地元では、昨年被災したところが大体九割ぐらいもう復旧していて、そこにまた今回の台風というところもあります。そして、今回被災したところはまた来年も同じような台風が来るんじゃないかということで、またお金を掛けて住宅の、またお店とかの再建をするかどうかも悩まれている方もいらっしゃいます。今お話をしていただきましたとおり、いろいろメニューがございます。地域の様々な要望もございますので、是非お酌み取りいただいて、アイデア、工夫を出していただきたいと存じます。
いろいろ申し上げてまいりましたけれども、異常気象からくると思います。気象庁の最初の御答弁ではまだその認識が甘かったように思います。五年に一回のこのまとめが今日ホームページでアップするということが書いてありまして、アクセスしたんですけれども、実際は文字が化けていて実は見れませんでした。何か慌てて今日発表したような気もしますけれども、五年に一回と言わず、もうちょっときめ細やかな研究、そして発表も必要じゃないかなと思っております。
さらに、財政面におきましては、小さな政府を掲げている小泉内閣でありますけれども、災害に対する地域の期待、要望は大きいものがございます。いろんなアンケートを見ましても、災害にはきちんと税金で補てんすべきだという意見がたくさんありますので、是非、私たちもあらゆる機会に、地元だけではなくて、財政上の確保、力を合わせて取り組んでまいりたいと思っております。
いろいろ申し上げ、まいりましたけれども、決して被災した宮崎だけの問題ではなくて、これは、今の台風は直接関東に上陸することもありますし、進路の予測が大変難しいとも言われております。そういった意味で、この宮崎、被災が大きかった宮崎の復興が、その対策がほかの地域の参考になるように、またしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
少々地元のことばかりになったんですけれども、御清聴ありがとうございました。復興に向けて被災地一同力を合わせて頑張ってまいりますので、引き続きの御支援をよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。
−松下新平インターネット審議中継−
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