参議院災害対策特別委員会−

−能登半島沖地震被災地視察報告−
対策室委員
参議院議員 水岡俊一
参議院議員 松下新平
1.日  程 2007.04.01(日)〜02(月)
2.目  的 @ 対策室として、地震発生一週間後の状況を視察する。
A 4月4日(水)開催の参議院・災害対策特別委員会の質疑に資する。
B 災害対策委員会視察等では得にくい現場の声を聴取する。
3.参 加 者 参議院災害対策特別委員会民主党・新緑風会理事 水岡俊一、松下新平の2名
4.視察内容 @ 宿泊所(能登町の民宿)において経営者から当時の様子を聴取
  • 地震直後、輪島にいる一人住まいの母親が心配になったが、連絡が全くとれないので余震が続く中無我夢中で駆けつけた。
  • 能登町も揺れが酷く被害が少なくないが、幸いにも電話などが通じた。しかしもともと携帯がまったく通じない地域であることから、さらに大きな被害を想定した場合、村毎に通信手段の確保(防災無線等)が必要ではないか。
  • 他の宿泊者の中に不審なグループがあり、宿泊費用でトラブルとなった。どうやら、被災宅の屋根修理にかこつけた詐欺集団のようだ。
A 伝統産業の輪島塗りの製造販売を手がける企業を訪問、被災状況を聴取
  • 輪島塗の製造販売会社の工場の被災状況
    特殊な作業環境を要す工場が全滅し、当面作業場確保が課題
  • 輪島塗などの地場産業や観光業が風評被害にあっている。何よりも地元の発信が必要だと考える。
B 輪島市内の朝市場所を視察し、商店主から聴取
  • 中小企業への支援制度は、是非充実をしてほしい。特に高額な貸付より、額は小さくても条件を極力緩和して、誰でも借りることのできる実質的な支援制度を望んでいる。
C 輪島市役所内の災害対策本部において助役、総務部長から事情を聴取
  • 輪島市内の被災した民家
    輪島市内の被災状況(全体像、特に被害の大きな地区等)を確認
  • 陸の孤島的となった深見地区住民の避難場所について
  • 危険な建物の判断、罹災証明発行について、他県からの応援も得て努力中
D 門前町で活動しているボランティアリーダーから意見聴取
  • 市町村合併の影響で、被災時における住民への細かいケアができにくくなっていると感じる。合併の結果、自治体職員の大幅な削減等が原因だ。
     「大きくなる自治体、小さくなる防災力」と指摘。
  • 被災者に対する様々な援助策(補助金による)は複雑であり、被災者に対しても省庁縦割りの弊害が出ている。
  • 仮設住宅を作る際には、必ず地域を残すように配慮が必要だ。
  • 行政は、被災地において「危険地帯」を指定したがる傾向がある。補助金の関係があるのだろう。
  • この度の被災地は半島の先で、救援の人員を送り込むには、道路が寸断されている状況の中で、困難な面があった。新潟の中越地震のケースとはその点違う。中越では、道路事情が厳しい中ではあったが、東・南・西から多数の支援の人員が入った。このことを、東南海・東海地震に結び付けて考えてみると、半島や海岸線の被災地が多くなる可能性があるということから、大きな課題が浮かび上がってくる。
  • 門前町の高齢化率は、約50%にも上り、災害復興後の姿を考える時にはこれまでの考えとは違う視点が必要だ。新しく家を建て直すケースは極端に少ないのではないか。そのことを街の復興の図面を描く際に忘れてはならない。
E 阿岸公民館(深見地区住民避難所)視察
  • 地元住民10人程の他に、深見地区の住民約70人が共同生活している。
  • 女性警察官、県職員等の配置もなされており、比較的落ち着いた雰囲気。
  • バレーコート2面程度に70人が寝起きし、食事をとっている様子は、たいへん窮屈ではないかと感じた。地域を見てまわると、その他に避難所として使えそうな建物や場所は、まだありそうなのだが。
F A小学校(対策本部・ボランティア本部)で校長と教員から意見聴取
  • 子どもたちの心の動揺が心配だ。
  • 教職員の中には被災し、避難所から通勤している者もいる。
  • 心のケアに対応するための教職員研修が明日予定。
G B中学校で校長から意見聴取
  • 下水(二系統のうち一系統)が使用不能であり、対策を検討中
  • 新しい建物であるが、体育館との間の複数の柱にヒビが入った。専門家は重大な問題と指摘しているが。
  • 学校に繋がる橋が使用不能、また道路も崩れる危険性がある。
H C小学校で校長・教頭から意見聴取
  • 輪島以外の地域の状況を聞かせていただいた。
5.備  考 災害復興における党の支援という観点で引き続き状況を注視し、適切な調査と援助が必要だと感じました。対策室の取り組みを続けるべきと考えます。
以上