台風12号による被害状況視察(災害対策特別委員会委員派遣)
<2011年10月4日(火)>

台風12号による被害状況視察(災害対策特別委員会委員派遣)

1、日時
   平成 23 年 10 月 4 日
2、場所
   和歌山県田辺市、古座川町、那智勝浦町、三重県紀宝町、奈良県十津川村、五条市(上空視察含む)
3、 メンバー
   参議院災害対策特別委員会委員派遣
    委員長 松下新平参議院議員
    理事   平山幸司参議院議員
   理事   牧山ひろえ参議院議員
   理事   加治屋義人参議院議員
   委員   加賀谷健参議院議員
   委員   高橋千秋参議院議員
    委員   那谷屋正義参議院議員
    委員   平山誠参議院議員
    委員   吉川沙織参議院議員
    委員   青木一彦参議院議員
    委員   鶴保庸介参議院議員
    委員   若林健太参議院議員
    委員   秋野公造参議院議員
    委員   渡辺孝男参議院議員
    委員   上野ひろし参議院議員
    委員   山下芳生参議院議員
    政府同行者
    内閣府大臣官房審議官(防災担当) 長谷川彰一
    内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(災害応急対策担当)付 河井英隆
    林野庁治山課山地災害対策室長 井上晋
    国土交通省水管理・国土保全局砂防部保全課長 大野宏之
4、 委員派遣報告
 十月四日、和歌山県及び三重県において、平成二十三年台風第十二号による被害状況等の実情を調査してまいりました。
 参加者は、松下新平委員長、牧山ひろえ理事、加治屋義人理事、加賀谷健委員、高橋千秋委員、那谷屋正義委員、平山誠委員、吉川沙織委員、青木一彦委員、鶴保庸介委員、若林健太委員、秋野公造委員、渡辺孝男委員、上野ひろし委員、山下芳生委員及び私、平山幸司の十六名であります。
現地調査の概要を御報告いたします。
 平成二十三年台風第十二号は、日本の南海上を発達しながらゆっくり北上し、九月三日に高知県東部に上陸後、四国地方、中国地方を縦断して四日未明に日本海へ進みました。紀伊半島では八月三十日夕方の降り始めからの総降水量が、訪問先の那智勝浦町を始め広い範囲で千ミリを超え、更に一部の地域では解析雨量で二千ミリを超えました。
このため、各地で河川の氾濫や土砂災害が数多く発生し、今回訪問した和歌山、三重の両県では、死者・行方不明者数が五十八名、全壊、半壊等を含めた住家等の被害が一万一千棟に上っております。
 現地におきましては、まず、南紀白浜空港において、仁坂和歌山県知事から被害状況の概要を聴取するとともに、同知事及び真砂田辺市長から、公共土木施設の早期復旧、被災者の生活再建に向けた総合的支援、指定文化財等の復旧に対する支援、幹線道路ネットワークの整備などについての要望書を受領した後、見舞金を手交いたしました。その後、陸上自衛隊のヘリコプターに搭乗し、上空から田辺市、古座川町及び那智勝浦町の被災状況を視察いたしました。
次いで、那智勝浦町体育文化会館において、近江和歌山県東牟婁振興局長、寺本那智勝浦町長及び田岡新宮市長から、被害状況と復旧状況等について詳細な説明を受けるとともに、河川、堤防、砂防設備等の公共土木施設や農地の復旧に対する国の支援、激甚災害に係る復旧事業についての柔軟な取扱い、高台への移転に係る財政支援、治水上の観点からの発電用ダムの操作規定の見直しなどについての要望を伺い、見舞金を手交した後、同町の井関、市野々の両地区の被災現場を視察いたしました。同町では那智川の氾濫により約千五百棟の家屋が床上浸水するなどの被害が生じましたが、上流で発生した土石流による土砂が家屋に流入し、今なお、多くの住家において泥出しの作業が行われていました。また、各所で道路や護岸の応急復旧工事が行われておりましたが、井関地区では、大きな岩石が至る所に散乱している中、住家への被害や河川浚渫の状況を視察しました。土砂災害の被害の大きかった市野々地区では、砂防堰堤により土砂が捕捉され住民への被害を未然に防ぐことができた現場も視察しました。
 次いで、三重県紀宝町役場において、鈴木三重県知事及び西田紀宝町長から被害状況について説明を聴取するとともに、災害復旧事業査定の簡素化、早期の事業採択、補助率の拡充等国による積極的な財政支援、流木処理への支援、高速道路未整備区間の早期事業化、合併特例債の発行期限延長、洪水時における発電用ダムの操作規定の見直しなどについての要望を伺い、見舞金を手交した後、同町の鮒田水門、高岡地区を経て大里地区の被災現場を視察いたしました。同町中央部を流れる相野谷川の氾濫に対して、高岡、大里の両地区において九・四メートルの輪中堤を整備するとともに、堤外では条例により地盤面の高さが九・四メートル未満の建築を制限しておりましたが、多くの家屋が水没し、住民が孤立状態になったとのことであります。随所で、家屋が二階まで損壊しており、今回の未曽有の洪水による被害の甚大さを目の当たりにしてまいりました。
 次いで、陸上自衛隊のヘリコプターに搭乗し、上空から和歌山県田辺市本宮地区、奈良県十津川村及び五條市大塔地区、和歌山県田辺市龍神地区・中辺路地区・熊野地区等の被災状況を視察いたしました。二度にわたる上空からの視察では、山間部の各地において深層崩壊や河道閉塞などが発生している様子がうかがえました。
 今回、山間部においては深層崩壊や河道閉塞が発生するとともに、主要河川の流域に僅かに存在する平地部においては大規模な土石流や河川氾濫、破堤等の被害が生じております。紀伊半島は我が国有数の多雨地帯であり、二次災害を防ぐためにも、一刻も早い復旧が図られるよう国の積極的な支援の必要性を改めて認識いたしました。
また、同地域は、東南海地震・南海地震が発生した場合に地震動や津波による大きな被害が懸念されている地域でもあります。そのため、救助・救援活動に不可欠な高速道路を始めとする幹線道路網の整備を進めるなど、災害に強い国土づくりに向けて、施策の一層の充実を図る必要があると認識した次第であります。
 以上が調査の概要であります。
 最後に、復旧作業等でお忙しい中、調査に御協力いただきました方々に厚く御礼申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げまして、派遣報告を終わります。
和歌山県知事、田辺市長と意見交換 自衛隊ヘリにて上空視察
上空からの被害状況 新宮市長、那智勝浦町長と意見交換
那智勝浦町被災現場 取材対応
三重県知事、紀宝町長等と意見交換 紀宝町被災現場視察
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