第35回ASEAN議員会議(AIPA)総会
松下新平団長演説

【はじめに】
パーニー・ヤートートゥー・ラオス国民議会議長閣下、御列席の皆様、
私は、日本国会代表団団長の松下新平と申します。

この度、この美しいラオスにおいて第35回AIPA総会が開催されましたことに祝意を表するとともに、我々を御招待いただいたパーニー議長をはじめ、ラオス国民議会関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
                                                                                                               
まずこの場をお借りして、ウクライナ上空におけるマレーシア航空墜落事故に関し、ASEAN外相会議声明と同様、我が国としても事故の真相究明を求めるとともに、犠牲者に心から哀悼の意を表し、また残された御家族に対し衷心よりお見舞い申し上げます。

 本日は、@2015年ASEAN共同体構築に向けた日本の支援、A防災分野における協力、B地域の平和と安定の3点について発言させていただきます。

【2015年ASEAN共同体構築に向けた日本の支援】
はじめに、ASEANは、共同体構築を念頭に、域内の経済的一体性を高めようと努力されていることに敬意を表します。我が国としては「陸の回廊」、「海の回廊」の整備をはじめ、ASEAN連結性強化に向けた支援を進め、共同体実現に貢献してまいります。

安倍政権では、アベノミクスと呼ばれる経済政策の中心に「成長戦略」を明記しております。これは、我が国だけでなくアジアの国々をもっと豊かで自由にするためのものでもあります。日系企業の更なる進出、投資促進等によりアジアの活力を取り込むことは、我が国の利益となるばかりでなく、ASEAN全体の経済成長を後押しし、共同体実現に大きく貢献するものと考えます。

【防災分野における協力】
第2点目として、防災分野における協力について発言いたします。私は、国土交通大臣政務官として、2013年にタイで行われた第2回アジア・太平洋水サミットに出席いたしました。その際には、安全な社会を形成するための災害予防への投資の必要性、大規模災害に対するハード・ソフト両面にわたる我が国の技術や経験の共有について言及いたしました。

アジアは自然災害の多発地域です。ASEAN地域の持続可能な開発のため、各国の政策においても、防災対策を優先させることは、我々議会人の役割であると考えます。

 我が国は、ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)をはじめ、ASEANに対する防災分野の協力を一層強化してまいります。また来年2015年3月には、第3回国連防災世界会議が日本の仙台で開催されます。ここでは、東日本大震災における教訓や、防災に関する取組を発信することにより、世界における防災対策の推進に一層貢献していきます。

【地域の平和と安定】
第3点目として、地域の平和と安定は、ASEAN共同体を実現する上でなくてはならないものであります。とりわけ海洋の安全保障は地域、国際社会共通の関心事項であります。

 南シナ海問題に関連し、安倍総理はシャングリラ・ダイアローグの基調講演において、「海における法の支配」として@国家は法に基づいて主張をなすべし、A主張を通すために力や威圧を用いない、B紛争解決には平和的収拾を徹底すべし、との3つの原則を訴えました。日本はこの3原則に則った行動を支持いたします。

自由で開かれた海洋は公共財であります。シーレーンの安定確保の観点から、同海域の安定は、関係国のみならず国際社会全体の利益に直結する事項である点を強調いたします。

 この点に関し、「ネピドー宣言」及びASEAN外相会議共同声明において、法的拘束力のある「行動規範」の早期策定に向けてASEANが一致したことを高く評価するとともに、ARF閣僚会合議長声明に明記されたとおり、行動規範の早期策定に向けたASEAN及び中国による協議開始を歓迎いたします。

【おわりに】
昨年2013年は、日ASEAN友好協力40周年であり、パーニー議長を団長とするAIPA議員団を我が国にお招きし、実り多い議論を重ねることができました。これにより、我々の友好関係が更に深化したと確信いたします。

 私はASEAN議員交流推進議員連盟のメンバーとして、共同体形成に向け、引き続き協力を惜しまないことを述べて、発言を締めくくりたいと思います。

 御清聴ありがとうございました。