−地域主権−



 地方が独自性を発揮しながら自立していけるよう、日本を「地域主権国家」に再編する必要があります。それによって、行財政の無駄がなくなり、日本の活力がよみがえるからです。
 「シムシティー」というゲームを知っていますか。自分がある都市の市長になって、理想都市を築いていくシミュレーションゲームです。理想都市を築くには、自ら税率を決定し、緻密な予算編成と財政運営を行いながら、産業振興、交通網の整備はもちろん、災害や犯罪にも対応していかなければなりません。運営がうまくいけば人口は増え、その都市は発展しますが、運営が下手だと住民はよそに移住し、しだいに衰退していきます。
 このゲームはアメリカの地方自治制度をモデルにしていますが、もし日本をモデルにしていたらどうでしょう。住民税や固定資産税は地方税とはいえ、首長が勝手に動かすことはできません。事業を進めようとしても、国からの補助金、許認可待ちとなり、霞ヶ関や議員会館に何度も陳情に足を運ばなければなりません。自分で何も決められない、実につまらないゲームになってしまいます。そして私たちはそのつまらないゲームを実際にやっているのです。
 現在の日本の地方自治は、ほとんど機能していないといっても過言ではありません。中央は地方の事情を知らずに、地方をコントロールし、地方は中央に従うだけで、自ら創意工夫する余地をあまり持ちません。その結果、行政は非効率になり、不要な公共事業や公共サービスが行われるようになりました。中央も地方もその無駄に責任を感じなくなり、財政赤字が拡大し、私たちの負担は増える一方です。だからこそ、この中央集権的な国のあり方を解体し、日本を自立した地方を主体とする「地域主権国家」に再編することが必要なのです。
 私たちは、日本を地方が創意と工夫を発揮しながら、生き生きと自立していける国にしたいと願っています。そのためには、中央政府の機能を最小限度に限定して財政規模の縮小を行い、所得税など中央への税金を減らした上で、地方政府が自らの事業を自らの財源で行えるよう、地方税の課税自主権をもてるようにしたいと思います。さらに、地方政府が財政的に自立しやすいようその規模を拡大し、市町村合併の推進を図るべきと考えます。
 地方が自ら財源を確保し、地方自らがそれを使うのであれば、私たちは身近なところで受益と負担を実感し、税金を払っている意味がわかるようになります。政治への興味や参加が活発になり、行政はいかに効率的にその財源を使うか、創意工夫を凝らすようになります。地方の自立は必ずや日本を蘇らせる力となるでしょう。
 自立した地方があり、それぞれがお互いに助け合うことによって発展してきたものが国です。国があって地方があるのではなく、地方があって国があるという、国のあり方の基本に立ち戻ろうではありませんか。


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